
年々、沖縄への観光入域客数が増加し、沖縄観光も好調に思われますが、観光経済としての現状はどうなのでしょう?
沖縄県では10年後の観光入域客数1000万人を目標に、県を挙げて様々な取り組みがなされています。
次々と大規模なホテルが建設される一方で、空港や道路のインフラ整備などの問題もありますが、それを迎え入れる“人”が一番重要となってくるでしょう。
観光業においては、人材の確保と育成が今後の大きな課題。
現在、観光客の全体の6~7割がリピーターと言われ、お客様の動向やニーズも多様化し、これまで以上に質の高いサービスが求められています。
今後、観光立県として沖縄の自立経済を推進していくうえで、観光業に携わる一人一人の意見や行動が重要視されると思います。
観光業に必要とされる「人材」についてどのようにお考えですか?
「『ちむぐくる』でお客様をおもてなし」。
これは、弊社の経営理念のひとつです。
『ちむぐくる(肝心)』とは、沖縄の方言で「まごころ」や「思いやり」などの意味を持ちますが、私たちは「心の底から相手を思う強く温かい気持ち」と考えます。
マニュアル通りの振る舞いだけでは、相手の心には響きません。
沖縄の歴史や文化、自然に根ざした奥深いホスピタリティを持ち、それを表すことができる人材が必要だと思います。
昨年には、弊社が経営する4ホテルの全従業員から理想のホテルについてアンケートをとり、独自の「クレド(企業ビジョン・サービスの行動指針)」を作り上げ、社員みんなの気持ちをひとつにするための『ちむぐくれど』をスタートしました。
また当社では『人』を材料ではなく財産と考え「人材開発室」を社内に設けました。
年末には「従業員満足度調査」を実施。
そこで働く従業員一人ひとりが幸せでなければ、お客様にご満悦いただく良いサービスが提供できません。
従業員満足(ES)と顧客満足(CS)の両方を追求し、第二の我が家として選ばれるNo1ホテルとなるように努力しています。
ホテル業ならではの魅力はどこにありますか?
お客様との出会いや、喜んでいただいたときの嬉しさはこのうえないですね。
さらに、次に何で喜んでいただこうかという新しいアクションを考えることも楽しいんです。
時代もどんどん変化していきますし、ホテルでの仕事はつまらなくなるということがありません。
弊社では、チャレンジすることも企業理念。
従業員の声を積極的に採用するなど、各人が持つ才能や長所を伸ばせるステージで、やりがいを持って活き活きと働くことができる企業風土を心がけています。
また、ホテルはシフト勤務なので、平日やオフ期に混雑なしで遊べるという利点も魅力でしょうか。(笑)
華やかな舞台の裏では辛いこともありますが、自分磨きの場でもあるので、恐れずに飛び込んできてほしいです。
最後に、観光業に興味を持つ学生の皆さんに、アドバイスをお願いします。
これからの観光業は、新しい文化や情報を提供する発信地として多くの知識が求められます。
学生生活のなかでも、視野を広めていろんなことに興味を持ち、吸収していく柔軟な心を磨き、『人間力』を高めてください。
また、沖縄の学生の皆さんは、もともと『ちむぐくる』を持っているのですが、シャイで表現できない人が多いようです。
いくらやる気があっても、それを表さなければ相手には伝わりません。
これは、観光業だけでなく就職活動においてもいえること。
普段の生活でも、どうやったら伝わるんだろう・・・ということを常に考え、『表現力』を養うといいでしょう。
明るさ、元気、やる気・・・、そして『ちむぐくる』を持って、まずはそれを周囲の人に伝えてみてください。